2012年6月2日土曜日

JRA 東京競馬場 芝1,600m 安田記念 GI

いよいよ6月3日、安田記念が開催となります。
今回は今年既に重賞2勝を挙げている、ガルボについて調べてみたいと思います。

ガルボは父親マンハッタンカフェ、母親ヤマトダマシイという血統で、2009年に2歳でデ
ビュー。

11月、4戦目で初勝利を挙げると、朝日杯フューチュリティステークス(GI)への出走を掴み、12番人気ながらも4着に入り、クラシックが楽しみな1頭となりました。

翌月3歳となって初戦、シンザン記念(GⅢ)に出走すると、3番手から抜け出し、2着に3馬身差
をつけて快勝。

2勝目を重賞初勝利というかたちで達成する事となりました。この後ガルボは休養に入り、皐月賞(GI)へぶっつけで挑戦。

しかし、休養明けがたたってか13着と大敗。

次走にNHKマイルカップ(GI)を選択し出走するも、ここでもまさかの15着と期待を裏切るかたちとなってしまいました。

ここからガルボは厳しい戦いが始まります。休養後、秋のレースに挑むものの、最高で3着、4歳を迎えて重賞で2連続2着とするものの、その後は2桁着順が続き、11月にオープン戦で2着に入るものの、結局4歳で勝利を挙げる事は出来ませんでした。

そして5歳となった今年、まずはオープン戦のニューイヤーステークスに出走。

3馬身差をつけられたものの、2着に入り、次戦は東京新聞杯(GⅢ)。

3番手でレースを進め、直線は前走で敗れた、逃げるコスモセンサーとの叩き合い。

しぶとく伸びてクビ差わずかにかわしたところでゴールイン。

とうとう3歳のシンザン記念以来、およそ2年振りに勝利を挙げる事となりました。

これがようやく3勝目であり、苦労した分、関係者もうれしかったのではないでしょうか。

間隔を開けるかと思われましたが、中2週で阪急杯(GⅢ)に出走。

ここではさすがにローテーション的にも厳しかったか、5着までとなりますが、続いてダー
ビー卿チャレンジトロフィー(GⅢ)へ。

ハンデ戦で、重賞2勝という事もあり、トップハンデの57.5kgを背負っての出走となりましたが、中団からしぶとく脚を伸ばして混戦となったゴール前、クビ差で後続を退けて重賞3勝目を手にし、晴れて安田記念への切符をほぼ手中に収める事となりました。

長く勝利を挙げられず、もはやこれまでかと感じた事もありましたが、ここへ来て勝負根
性が見てとれる様になったと思います。

今年の復活の勢いで、安田記念までも制してしまうのか、目が離せなくなりました。

さて、今年の安田記念はどの馬が栄誉を掴む事が出来るのでしょうか?

2012年5月24日木曜日

全ホースマンの栄誉 日本ダービー開催

5月27日、とうとう全ての競馬関係者の夢でもあり、目指している日本ダービーが始まります。
今回、2008年のダービーを制したディープスカイについて焦点をあててみようと思います。

ディープスカイはアグネスタキオンの産駒で、2007年の10月にデビューします。

デビュー戦4着に敗れますが、次走で2着と初連対。

いよいよ初勝利間近かと思われますが、ここから勝ちきれない日々が続きます。

3戦目、4戦目の未勝利戦でも2着と連対しますが、3歳となって迎えた5戦目で9着と惨敗。

一転して初勝利が遠のいたかの様に思われました。

そんな中での6戦目、4、5番手でレースを進めると、そのまま押し切ってとうとう念願の初勝利。

デビューから実に3ヶ月半後の事でした。

次走は条件戦に出走。連勝を期待されますが、後方からの競馬で先行馬にクビ差届かず2着。この後、重賞初挑戦を表明。

アーリントンカップ(GⅢ)に出走し、ここでも後方からレースを展開し、末脚勝負に出ますが、逃げ馬と中団の馬に届かず、3着。

しかし10番人気の中、徐々に力を発揮し出した様にも感じました。

デビュー9戦目、中3週を開け、毎日杯(GⅢ)に出走。6番人気とやや評価を上げ、8、9番手でレースを展開。

今まで先行勢に苦労しましたが、次々と各馬をかわし、中団から先に抜け出していた1番人気のアドマイヤコマンドをかわし、突き放してゴールイン。

とうとう2勝目を重賞初制覇というかたちで飾る結果となりました。

今までの惜しいレースがようやく実を結び、ここでGIレース、NHKマイルカップへの参戦を決断。

僅差ではありますが、GIレースで1番人気の支持を得ます。

レースは今までよりも後方の16番手で道中を進み、最終コーナーでは11番手まで位置取りを上げていよいよ直線。

溜めていた脚を解放すると、並み居る馬を次々とかわし、出走メンバー中最速の上がりタイムを計測。

結局、2着に1 3/4馬身の差をつける快勝で、ついにGIタイトルを手にする事になりました。

ここまで費やしたレースが10戦もあり、ここで休養かと思われましたが、日本ダービーへの出走を表明。

クロフネやキングカメハメハといった名馬と同じローテーションで日本ダービーに挑みます。

皐月賞馬のキャプテントゥーレが不在の中、ディープスカイが1番人気の支持を集めると、ここでも13~15番手でレースを展開。後方からの競馬が定着してきました。

直線を向くと、前走通りに末脚を爆発させ、やはり出走メンバー最速の上がりタイムを見せて14頭を次々にかわしてゴールイン。

見事にNHKマイルカップとダービーの変則GI2冠を達成する事となりました。

この後もディープスカイはGI戦線を賑わせてくれましたが、いくらデビューし始めた頃に
負けが続いたとしても、ディープスカイの様に6戦目で初勝利、9戦目で2勝目を挙げたの
ちにGIタイトルを奪取する事も有り得るのです。

夢を与えてくれる結果を残してくれた意味でも、ディープスカイの功績は大きいでしょう。

そんなディープスカイの様に、苦労しながらも日本ダービーのタイトルを手にする馬が現れる
のか?そんな事にも注目しながら、日本ダービーの予想を楽しみたいと思います。

2012年5月6日日曜日

ヴィクトリアマイル 初戴冠なるか

5月13日、東京競馬場の芝1,600mでヴィクトリアマイル(GI)が行われますが、当該レースへ向けて有力候補の1頭である、フミノイマージンの競争成績などを調べてみようと思います。 フミノイマージンは父親がマンハッタンカフェ、母親がシンコウイマージンという血統で、今年6歳を迎える牝馬です。 2歳の暮れにデビューし、4着と敗れますが、翌月の3歳初戦では、6番人気ながら中団から差し切って初勝利を挙げます。 こののち、クラシックへ向けての戦いが始まる訳ですが、500万下の条件戦で6着、4着と白星を重ねられず、5戦目の同条件戦では12番人気まで人気が落ち込んでしまいます。 しかし、先行しながらレースを進め、ゴール前でクビ差かわし、2勝目を挙げ、次戦にはオークス出走権を懸けてスイートピーステークスへ出走するも4着となり、オークス出走が危ぶまれましたが、なんとか出走権利を確保。 いよいよクラシックレースへ初挑戦となった訳ですが、やはりまだ力不足の感は否めず、定評価の中で11着に敗れてしまいます。 この後はひたすら力を付ける事に専念し、オークスの休み明けに3勝目、4歳初戦に4勝目を挙げ、いよいよ春に格上挑戦となりますが、重賞レースへの挑戦を始めます。 まずは中山牝馬ステークス(GⅢ)に出走し、14番人気となりますが、軽量のハンデを存分に生かし、後方からの追い込みで2着に入選。 賞金を加算すると、次の福島牝馬ステークス(GⅢ)では、前走から斤量が3kg増えたにもかかわらず、上がり3F33秒3の末脚を繰り出し、とうとう重賞初制覇を成し遂げます。 ヴィクトリアマイルへは向かわず、金鯱賞(GⅡ)へ出走し6着。 マーメイドステークス(GⅢ)に出走し、見事重賞2勝目、休み明けの府中牝馬ステークス(GⅡ)で3着とすると、オークス以来のGIレース、エリザベス女王杯に挑戦。 しかし結果は8着と、強豪馬からはやはり一歩遅れを取ってしまいました。 翌月に愛知杯(GⅢ)に出走すると、エリザベス女王杯の鬱憤を晴らすかの様に、重賞3勝目を挙げる事となりました。 5歳となり、初戦は牡馬牝馬混合重賞へ初挑戦。 東京新聞杯(GⅢ)に出走し、9番人気ながら4着と掲示板を確保し、いよいよ阪神牝馬ステークス(GⅡ)に出走。 やや距離が短いかとも思われましたが、力強い末脚を見せ、1、2着と差の無い3着に食い込みました。 去年のヴィクトリアマイルには参戦しませんでしたが、今年は距離が短いと思われた阪神牝馬ステークスに出走し、好結果を出した事から、問題無ければヴィクトリアマイルへ参戦してくるでしょう。 末脚勝負に活路を見出してからは、安定した成績を収めており、ヴィクトリアマイルは阪神牝馬ステークスから200m延びる事もプラスになると思います。 いよいよ充実を向かえた6歳のフミノイマージンを、ヴィクトリアマイル予想で軸として考え、応援したいと思います。

2012年4月19日木曜日

GI NHKマイルカップ(芝1,600m)

NHKマイルカップを語る上で、2004年のNHKマイルカップ覇者
であるキングカメハメハは外せないでしょう。

キングカメハメハは父親Kingmambo、母親マンファスという血統で、
デビュー前から期待されていた1頭でした。2歳の新馬戦でデビュー
すると、1番人気となって半馬身で勝利すると、2戦目のエリカ賞
(500万下)も半馬身差で勝利。2連勝で2歳を終えます。明けて3歳
となって初戦に重賞の京成杯(GⅢ)へ出走しますが、1着からコンマ
8秒の差をつけられて3着。ここまでの成績やレース結果を見ると、
決してべらぼうに強いという印象を受けるものではなく、むしろGI
で好成績を残せる程の器を持っているようには見えませんでした。
しかしここから怒涛の快進撃を見せる事になるとは思いもよらず。
京成杯の後、オープン戦のすむれステークスへ出走すると、2着に
2.5馬身差をつけて快勝。5戦目には毎日杯(GⅢ)を選択。2番人気
となりますが、ここでも1番人気のシェルゲームに2.5馬身差をつけ
て重賞初勝利を挙げ、NHKマイルカップへ向かう事が発表されます。
NHKマイルカップでも、ニュージーランドトロフィー(GⅡ)を制し
たシーキングザダイヤを退けて1番人気に座ると、雨が降る中、中
団からメンバー中最速の上がりを見せ、当時のレースレコードとな
る1分32.5秒のタイムで走破し、GIタイトルを戴冠。こののちダー
ビー(GI)へ向かうと、直線で早々に先頭に立ち、後続を退けて見事に
変則の2冠を達成する偉業を成し遂げる事となりました。

キングカメハメハは、秋に神戸新聞杯(GⅡ)を制覇し、天皇賞(秋)へ
向かうローテーションを組みましたが、屈腱炎を発症していまい引
退を余儀なくされましたが、現在では名種牡馬として活躍し、ロー
ズキングダムやアパパネ、ルーラーシップ、トゥザグローリー、ロ
ードカナロアといった強豪を輩出。2年連続でリーディングサイア
ーを獲得する程の名馬となっています。

今年のNHKマイルカップでは、キングカメハメハの様な名馬が誕生
するのか、非常に楽しみです。ダービーへ向かうローテーションも
定着しつつあり、ダービーを占ううえでも重要な1戦として位置づ
けられている事は間違いありませんね。

2012年4月7日土曜日

京都競馬場 4.29 天皇賞(春) JRA GI

競馬史上初の無敗の三冠馬となった名馬、シンボリルドルフも、この栄誉ある天皇賞(春)を制した1頭である事をご存知でしょうか?

シンボリルドルフは、2歳を3戦3勝で終え、翌年の3歳は皐月賞トライアルの弥生賞から始動。2番人気となりますが、1番人気のビゼンニシキを抑えて重賞初勝利を挙げ、クラシック最有力候補に推し上がりました。
 
そしていよいよ迎えたクラシック第一弾、皐月賞に臨むと、弥生賞で降したビゼンニシキを又も破り、GI初タイトルを得て、勢いに乗ります。
 
2冠目のダービーでは、スズマッハをコンマ3秒離し、ダービー馬の称号を手にすると、菊花賞トライアルのセントライト記念をコンマ5秒差をつけてレコードタイムで快勝。
 
そしていよいよ三冠を制するべく臨んだ菊花賞。
 
コンマ1秒差ではあったものの、1番人気の支持に応え、とうとうクラシック三冠のタイトルを手にするとともに、史上初の無敗でのクラシック三冠という偉業を達成する事となりました。

この後、ジャパンカップへ中1週の強行日程で出走するも、3着と連勝が止まりますが、有馬記念を制し、史上初めて、現在でいう3歳での4冠を達成する事になりました。

翌年、古馬となって、天皇賞(春)、ジャパンカップ、有馬記念の連覇を達成し、今現在でも敗られる事のない、GI7勝を収め、長らく生涯最多獲得賞金の記録も保持していました。

当時としては珍しいであろう、海外遠征も行うなど、競馬界にとっての先駆け的な存在であった事も間違いありません。
 
ジャパンカップに勝利した当時、海外からの評価が高かった事も、シンボリルドルフを語るうえで貴重な情報だと思います。

GI4勝を挙げたトウカイテイオーを産駒としても残しており、種牡馬としても活躍したシンボリルドルフ。
 
天皇賞(春)の予想を楽しむ意味でも、少し時間があったら、シンボリルドルフを振り返ってみるのも、一向だと思います。

2012年3月18日日曜日

JRA GIレース 皐月賞 4月15日開催

クラシックの第一冠目となる皐月賞が近付いてきました。 
 
このGIレース皐月賞について、少し掘り下げてみようと思います。

皐月賞は今年で72回目を迎える伝統のあるレースですが、2011年終了時点で、皐月賞を父仔で制したケースが合計7回あります。

シンザン(父) ミホシンザン(仔)
ハイセイコー(父) ハクタイセイ(仔)
トウショウボーイ(父) ミスターシービー(仔)
シンボリルドルフ(父) トウカイテイオー(仔)
アグネスタキオン(父) キャプテントゥーレ(仔)
ネオユニヴァース(父) アンライバルド(仔)
ネオユニヴァース(父) ヴィクトワールピサ(仔)

という結果になっている訳ですが、早々父仔でGIレースを制する事が判ります。
 
そんな中で、ネオユニヴァース産駒のアンライバルドとヴィクトワールピサが、2009年と2010年、2年連続で父仔制覇を成し遂げた事は、奇跡に近いかもしれません。

1つ言える事は、ネオユニヴァースや産駒も含め、中山競馬場に対する適正が強いのかもしれませんね。

今年のクラシックへ向けて、ディープインパクト産駒が競馬界の話題を席巻していますが、もしディープインパクト産駒の制覇となると、こちらも父仔での制覇となり、皐月賞史上8組目の父仔制覇となります。

こんな記録にも注目しつつ、今年の皐月賞を楽しんでいきたいと思っている次第です。

個人的には、ネオユニヴァース産駒が皐月賞へ出走した場合、皐月賞予想で要注意の印を打つ予定ですが(笑)

2012年3月16日金曜日

桜花賞 ディープインパクト産駒の連覇なるか

JRA GIレース、桜花賞が4月8日に行われます。クラシックレースがいよいよ始まるという事で、競馬業界も忙しくなっている事と思います。

さて、去年の桜花賞ではマルセリーナが優勝しましたが、父馬は言わずと知れた、一大ブームを巻き起こした三冠馬、ディープインパクトです。
 
マルセリーナはディープインパクトの初年度産駒であり、1年目からGI馬を輩出するなど、種牡馬としてもブームを起こしつつありますね。

迎えた2年目のディープインパクト産駒はどうでしょうか?愚問ですかね(笑)

まずは2歳牝馬のチャンピオンシップ、阪神ジュべナイルフィリーズに勝利したジョワドヴィーヴルでしょう。2年連続での産駒のGI勝利を早々に決める事となりましたし、レースも圧巻の内容でした。
 
有力な桜花賞馬候補である事は間違いありません。

そしてジョワドヴィーヴルに留まらず、今年も次々とディープインパクト産駒が桜花賞へ名乗りを挙げています。
 
シンザン記念(GⅢ)を制したジェンティルドンナ、クイーンカップ(GⅢ)を制したヴィルシ
ーナなどが続き、牡馬も含めると、ディープインパクトの2年目の産駒は、ここまで7頭もの重賞勝ち馬を送り出しています。

去年は新たに、アドマイヤムーン、ダイワメジャーの仔達が初年度産駒としてデビューし始め、ディープインパクトに続けと活気立ってきましたが、現段階では、ディープインパクトがリードしています。

キングカメハメハ産駒がまだまだ席巻していますが、ディープインパクトがリーディングサイヤーとなるのももう近いと思います。
 
今年はGIタイトルをいくつ取るのか、はたまた三冠馬が誕生するのか、まずはクラシックの1冠目、桜花賞に注目しましょう。